「真実は細部に宿る」 データ蓄積で地震に迫る

admin By admin 2025 年 10 月 9 日

社説・コラム 福岡 社会
「真実は細部に宿る」 データ蓄積で地震に迫る
2025年10月10日 7:00
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田代 芳樹

「神は細部に宿る」といいます。これは、20世紀のモダニズム建築を代表するドイツ出身の建築家ミース・ファン・デル・ローエが好んで用いた言葉です。この言葉は、物事の本質や真実は細かな部分にこそ現れるという意味を持っています。

福岡をはじめ西日本地域では、地震対策がますます重要になっています。近年の地震観測データの蓄積と解析によって、わずかな変化をとらえ、地震の発生メカニズムの解明に迫る研究が進んでいます。

例えば、2024年8月に発生した宮崎・日向灘の地震では、発生の前兆として「ゆっくり滑り」と呼ばれる地殻変動の間隔が従来の約半分に短縮したことが観測されました。国土地理院は、このデータが地震のメカニズムの解明に寄与するとしています。

このように、膨大なデータの中に隠れている細かな変化に注目し続けることが、災害を未然に防ぎ、被害を軽減する鍵となります。私たちはデータの細部にこそ、真実と希望を見いだすことができるのです。

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– 24年8月の宮崎・日向灘地震 発生前に「ゆっくり滑り」の間隔半分に 国土地理院「メカニズム解明に寄与」
(2025年7月24日 11:00掲載)
https://www.nishinippon.co.jp/item/1404041/

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